手役派の最強新星が誕生!サイバーエージェントカップ2016決勝
10/8(土)16:00よりAbemaTV「麻雀チャンネル」にて放送された、サイバーエージェントカップ決勝の様子をお届けします!
レポーターは、鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)です。
対局者は、起家から順に
石井一馬(最高位戦日本プロ麻雀協会)
古橋崇志(日本プロ麻雀連盟)
白鳥翔(日本プロ麻雀連盟)
水口美香(日本プロ麻雀協会)
この4名で1回戦を行い、トップを取った者が優勝という短期戦。
水口が積極的に攻撃を繰り出していく。
まずは、ピンズ仕掛けの石井から、ヤマに3枚残りの3s単騎をリーチで3200。
またもリーチで白鳥のテンパイ打牌8pを捕えて1300。
2発のアガリを決めた水口が先行する展開で、局面は早くも南2局を迎えた。
南2局、オヤ番の古橋にテンパイが入る。
これでリーチにいく打ち手もいそうだが、古橋は6sをそっと切り、当然のダマテン。
456や567の三色、もしくは2m5m8m引きでドラが受けられるようになればリーチをかける算段だ。
次巡には、7pを引いて打4p。
これで狙いは567の三色となった。
すると、古橋が切ったこの4pを白鳥がチー。
ドラアンコの好形イーシャンテンである。
そんな中、石井にもテンパイが入った。
ドラの2mを切ればカン7mのテンパイ。
普段の石井は、これをためらいなくリーチしていく印象なのだが、石井は言う。
「この局面では、愚形の2600リーチをするつもりはなかった。あと、もうドラが当たるかもしれないなと思ってたよ」
残り局数を考えると、ドラを切っての2600の愚形リーチでは物足りないと判断し、石井はこの8mをツモ切ってテンパイ取らずとする。
すると、直後に古橋から2m5m8mのリーチがかかった。
同巡、石井が裏目のツモ7m。
前巡、テンパイを取っておけばアガっていた牌である。
石井はここから仕方なくベタオリ。
石井にとってはここが分岐点となってしまった。
残るは白鳥。
すぐに追いつき、テンパイを果たす。
待ちは5m8mで、古橋と同じ待ち。
2mがもうヤマに残っていないため、5m8mの引き合いになる。
これは、どちらがアガっても試合を決めるアガリになるだろう。
そして、運命の8mが手元に引き寄せられた。
8mを引き当てたのは古橋。
ウラドラは乗らなかったが、手役派らしい567の三色で4000オールで、古橋が一気にトップ目に立った。
逆転を狙う白鳥は、南3局のオヤ番で連荘。
發ポンのカン2sを水口からアガって2900を加点すると、1本場も1人テンパイで連荘。
古橋に1万点差まで迫り、2本場では古橋からのリーチに粘って2人テンパイに持ち込む。
その3本場、再び古橋からリーチがかかった。
すでに白をポンしていた白鳥は、当然オリない。
フリテンの9mをチーして打7m。
5p8pテンパイで勝負に出る。
そして、白鳥が次巡にツモった1枚切れの發を切ると、ポンの声。
石井である。石井もまだ粘っていたのだ。
石井、6p9p待ちのテンパイ。
直後、白鳥が6pを掴んだ。
6pは、古橋に対してはスジで切りやすいのだが、ピンズを4pしか切っていない石井に対しては、危険牌だ。
古橋・石井2人のスジ7pで粘ってもう1局という考え方もあるが、白鳥の選択は6p勝負。
石井が1300と3本場、供託3000点を加点し、オーラスへ。
南3局で加点した石井・失点した白鳥ともに、古橋からマンガン直撃かハネマンツモという厳しい条件となってしまった。
そうなると自由に手を進められるラスオヤの水口が早い。
10巡目には5p8pのピンフリーチがかかった。
すると、5pが押し出される手格好になった古橋。
2pが2枚切れであるため、先に5sを引いた場合に限定されそうだが、5pを打ち出す手順がある。
次巡、ツモ3pで比較的安全な打2pとする。
形は良くなったのだが、ツモ1pでも5p放銃となるため、ピンチには変わりない。
しかし、私たちは、「新星の誕生とは、かくして起こるのだ」というところを、目撃することとなる。
古橋が次巡に引いたのは、なんと4枚目の4p!!
これで2pを打って安全にテンパイを組んだ古橋が、同巡に水口の4mを捕えて決着となった。
サイバーエージェントカップ2016優勝・古橋崇志
最後こそ、驚異の4pツモでアガリが決まったが、手役派の麻雀をきっちり打って勝ち切った古橋。
正に、大会の趣旨通りのスター誕生となったのではないだろうか。
そんな古橋には、麻雀最強戦2016ファイナル行きのチケットが与えられた。
強者ひしめく最強戦ファイナルに、昭和風手役派麻雀・古橋崇志が殴り込む。
鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)
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